職場の同じフロアに、二十代後半の男性職員がいます。丁寧な物腰。毎日、きちんとあいさつしてくれます。彼は障がい者雇用でした。

記憶に残っている一件があります。出勤時、隣接する飲食店の駐車場を横切ると、近道できます。そのため多くの職員が駐車場を横切っていました。しかし彼は駐車場には一歩も踏み入らず、直角で敷地に沿い曲がります。まさに、彼の実直な性格を表していました。

もうひとつ、印象に残っている出来事があります。私は、仕事で必要な資格試験になんとか合格しました。すると彼がわたしの顔を見るなり「おめでとうございます」と、大きな声で祝福してくれました。話を聞くと、彼はさらに上級の資格も取得したとのこと。いかに、普段から地道な努力を続けているのか、ひたむきな姿勢に尊敬の念を覚えました。

二十四日からパラリンピックが始まりました。厳しいトレーニングに打ち込んできたアスリートの活躍を、心から期待しています。