天国と地獄

熱いお風呂が気持ちいい季節になりました。浴槽に体を沈めると夢心地。まさに天国です。

 その天国で、いつも私を支えてくれた会社の先輩Aさんは人生を終えました。溺死でした。激務でかなりの疲労がたまっていたと思います。最後に交わした言葉は、「落ち着いたら二人で忘年会をやりましょう」でした。

「天国と地獄は隣り合わせ」とはよくいったものです。フルマラソンを走れるほど屈強だった五十歳の死。現実を受け止められなかった私はその後、会社を去りました。現在、拙いながらもこのコラムを引き受けているのも、書き続けることを私に勧めてくれたAさんの遺言を、実行しているのかもしれません。

コロナもいくぶん落ち着き飲酒の機会も増えました。寒い冬、飲酒後の入浴は最高ですが、要注意です。子どもが浴槽で溺れる事故も増えています。浴室の事故は高齢者に限りません。大切な家族や友人を悲しませないよう、私たち一人一人が気をつけたいものです。